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Hotel Tierra Buxo in スペイン 〜何もない村で最高のホテルに出会った〜

スペイン、スペイン、スペイン!! 何度訪れても新しい発見のあるスペイン。

 

今回はスペインのカタルニア、アラゴン地方を中心に旅してきました。

 

行き当たりばったりの道中、たまたまサイトで見つけ、宿泊できてとてもラッキーだったHotel Tierra Buxoとその経営者であるフランス人のRomainさんとスペイン人のMartaさんご夫婦について書きたいと思います。

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           Martaさん(左)とRomainさん(右)

 

Hotel Tierra Buxoはスペインのアラゴン州(スペインとフランスの国境に位置するピレネー山脈沿)にあるアインサ(Aínsa)という美しい古都からさらに車で30分ほど行った所にあります。何もないとってもとっても小さな村です。

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                 古都Aínsa

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                 古都Aínsa

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ここのホテルは大人限定。

理由は、子供が楽しめるホテルはたくさんあるけど、大人がゆっくりと過ごせるホテルというのはあまりないため、これでしばらくやってみようと思ったからとのこと。

 

経営者の一人、Martaさんは観光ビジネス学を学びにパリへ行きました。6ヶ月のプログラムでしたが、その後パリにある5つ星のインターコンチネンタルホテルに就職。あれよあれよと昇進し、「気がついたら13年も働いていたわ。色々なことが学べて、すばらしい経験ができた。…それに同じホテルのレストランで働いていたRomainと出会えたしね。でも大きいホテルだとお客さん一人一人と接するのは難しいじゃない? だから今度はインターコンチネンタルの真逆なホテルを経営したくなってね。それで二人で自分たちのホテルを作ろうということになったの。」とMartaさんはホテルを始めたいきさつについて語ってくれました。

 

Hotel Tierra BuxoはもともとMartaさんのお祖父さんの家でした。一階では豚や鶏などが飼われていたそうです。今は天井の高いかっこいいバー/くつろぎの空間になっています。

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                Hotel Tierra Buxo

 

ホテルを建てる際、まず第一に、できる限り使える素材は再利用しました。新しいホテルなのに、外観は石造りで歴史が感じられる建物です。

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第二にCO2の排出量を削減するためにトップ(4階)の部屋以外はエアコンをつけず、地下深く掘り床冷温水暖房(?)を設置しました。そのため夏は床がいい感じに冷たくなり、冬は暖かくなるそうです。第三に、ホテル全体が体の不自由な人でも自由に動き回れるように設計されています。例えば、ヨーロッパの小さなホテルには珍しく車椅子でも気軽に乗れる大きなエレベーターが設置されています。また段差もなるべく作らないようにしました。

 

ホテルの内装、家具、食器…どれをとっても、長年ホテルで働いてきたベテランのお二人が吟味し、様々なゲストのことを考えて選んだのだろうなというのが伝わってきます。

 

部屋は全部で5室。

ここが私たちの部屋。

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部屋はちょうどいい広さです。窓からの眺めも最高。ベッドもとても心地よく、ぐっすり眠れます。     

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このお二人のすごいところは、私たちゲストがホテルの入り口を入った時から出る時まで心の底から歓迎しながらも、同時にリラックスできる空間をつくってくれるところです。「ホテル」というよりも田舎に移り住んだ料理上手な友達の素敵な家に泊まりにいったような気分になれる場所でした。

       

このような空間を作るために、お二人とも並ならぬ努力をしているはずなのですけど、それを一切感じさせず「お客さんと話すこと、料理をつくること、庭いじりにホテルのメンテナンス…毎日大好きなことをしているから、全く苦にならない」とのこと。

 

夕飯(有料)も朝食もとても美味しい。夕食は食材の無駄を省くため、基本的に全員同じメニューです。

 

料理はRomainさんの仕事。Romainさんはパリのインターコンチネンタルホテルのレストラン全般の仕事をしていたそうです。実際にキッチンに立った経験がなかったので、ホテルを始める前にいろいろ料理を学んだとか。あとは小さい頃から食べてきたフランス料理とスペイン料理を融合させ、自分なりにメニューを作り出しているそうです。その腕前は確かです。夕飯に出たフレンチ風スパニッシュ冷製トマトスープ(Salmorejo)は最高のお味で感動しました! Romainさんにその感動を伝えると「料理をおいしくするコツは新鮮な素材と、そして僕が心を込めて作っているからだよ。」そしてはにかみながら日本語で「ありがとう」と言ってくれました。

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ワインのセレクションも言うことなしです。お二人は小さなワイナリーで頑張るワインを応援するプロジェクトに参加しています。私たちがいただいたのはZinkeというワイン。思わず唸ってしまうほど美味しいのに、うれしいことにとてもリーズナブルなワインでした。

 

次の日の朝食には今まで食べた中で一番おいしいクロワッサン(フランスから取り寄せ)にRomainさんのお手製のジャム。

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Martaさんのお母さんが作ったスパニッシュトルティーヤ。

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スペイン産のイベリコハムにフランスのチーズ、しぼりたてのオレンジジュース…朝からゴージャスな朝食!と感激していると、Martaさんが「朝食は1日の中で一番大切な食事だからね。たくさん食べてね」と言ってくれました。

 

チェックアウトをし、荷物を車に詰め込み「またぜひ泊まりに来てね」と最後はハグをしてお別れ。私たちの車が見えなくなるまで見送ってくれました。

 

今回は一泊しかできなかったHotel Tierra Buxo。でも十分に満喫でき、なによりも素敵なお二人の一流のおもてなしに感謝、感激しました。何もない、しかし美しい自然に囲まれたとても小さな村にある小さなホテルですが、お二人に会いに絶対にまた訪れたい!と思う素晴らしいホテルでした。

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