ひとったび -人と旅と物語-

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Philotradeが扱うラグジュアリーバッグLoviaをどのようにブランド化していくか

Philotradeが扱っている商品の中にフィンランドからのブランドLoviaがあります。Loviaは2014年にチャーミングな3人のフィンランド人によってたち上げられました。

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Loviaをたちあげた3人(この写真ではクールですが本当はとても明るい3人です。)

”Product DNA”と”transparency(透明性)”をモットーにお客様が購入した商品の素材とそれに携わった人々をトラッキングできます。

例えば、あなたが購入されたバッグはヘルシンキのリサイクルセンターに持ち込まれたレザージャケットだったかもしれません。あるいはフィンランドの大手高級家具メーカーの工場から出たあまり革だったかも。または誰かの栄養となった鮭の皮の可能性もあります。

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レザーソファーを作る際に出た余革で作られたAira Sustainable Leather Crossbody Black

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鮭の皮で作られたLaine Perch Pouch Turquoise

Loviaはこの先も人の消費行動が減少していくことがないのであれば、“無駄”な物からどれだけエレガントで、ファッション性の高い商品を作れるか挑戦している斬新的な企業です。

 

ここまではみなさんとても興味を持ちLoviaについて熱心に耳を傾けてくれます。そして触ったり、肩にかけてみたり、または鮭の皮で作られたポーチの匂いを嗅いでみたり…。

 

さらに、Loviaのデザイナーはフィンランド人のオウティーさん。

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それを手がけるのは有名ブランドのバッグも手がける経験豊富なミラノの革職人です。

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さすがにここまでくると、一体値段はいくら?と思われる方も多いと思います。

 

我々Philotradeにとってこの瞬間が恐怖なのです。それはみなさんが思っている値段より相当高いからです。誰もがご存知の世界的有名なバッグブランドと同等の値段で、Loviaはラグジュアリーブランドの一つなのです。案の定、値段をいうと全員が波のように引いていくのがよくわかります。

一方、地元フィンランドではよく売れているのだそうです。値段は日本の値段と同じくらいかまたは少々高めであるのに。(為替によって変動)

Loviaの商品はヘルシンキにあるStockmannという有名デパートのバッグ売り場に他の有名ブランドと共に売られています。

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ヘルシンキの有名デパートSockmann

その売り場に行くと、Loviaのストーリーについてよく知る売り子さんがとても詳しく説明してくれました。そして最後にこう述べました。

「Loviaのバッグを売ることにとても誇りを感じているわ。確かに世界中で知られている有名ブランドに比べたらまだまだ有名ではないけど、Loviaのストーリーは全く負けてないわ」と。

 

日本では物、特にラグジュアリー商品は売れないのか

日本では以前より物が売れなくなったということをよく聞きます。しかし、銀座や表参道には世界的なブランドの出店が相次いでいるけど…。ブランドの店にいるのは中国からの旅行者だよと言う声も聞きます。

 

そこであえて日本人でない方が書いた記事 “Business of Fashion (BOF)” の「Japan’s Luxury Market Enter a New Era」から引用します。

これによると ”日本のラグジュアリー商品市場は着実に拡大している。…。日本のラグジュアリー市場はアメリカについで世界で第二位(中国は第三位)“ であり、日本は大きな市場なのです。確かに中国からの観光客による売り上げ増の要因としてあげられています。しかし現在さらなる銀座、表参道、心斎橋などへのブランドショップの出店が増え続けているのは中国人観光客だけがターゲットではないことはよく分かるでしょう。

 

顧客がある程度の金額を払っても購入したくなるラグジュアリー商品は、元来長い時間をかけ、顧客へ素晴らしいサービスを提供し続け、高い広告費をかけながら信頼性を培ってきた結果であるといえます。そして少なくとも日本のラグジュアリー市場ではこうしたブランド力がない商品はいくら素晴らしいストーリーがあっても歴史のあるラグジュアリー商品には歯が立たないのかもしれません。

 

このことから日本では、Loviaのようにいくら「作り手や素材についての情報を透明化していますよ。環境に配慮していますよ。」という素晴らしいストーリーがあっても、かなりのお金と時間をかけて少しずつブランド力を築いていかないと売ることは難しいのでしょうか。

 

新しいマーケティング戦略

ここ最近注目を浴びている電気自動車のテスラやバッグのマザーハウス。これらの企業の商品は上の仮説に反します。

 

テスラは2003年に設立された伝統も歴史もない企業ですが、消費者レポートによると、現在ではラグジュアリーブランドの上位にあげられている電気自動車メーカーです。社長のMuskさんは環境に配慮したエコな車を望む、特に富裕層顧客をターゲットにし、“車”というよりもITを駆使しエレガントでエキサイティングでいながら誰もが簡単に操作できるような車を作り上げようと考えました。

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Tesla Model S (tesla.comより)

 

またテスラにはマーケティング部が存在せず、他の企業のように莫大な予算を広告に費やしていたのです。Musk社長自身がSNSでテスラについての情報を発信します。それをマスコミが記事にし、テスラファンたちは“いいね”をクリックしたり、リツイートしたりなど自然と周りが動いてくれることで、テスラのブランドを高めていっています。

 

「途上国から世界に通用するブランドを作る」という理念を持ちバッグを作るマザーハウス。商品の認知を広げるツールとしての広告はFacebokなど簡単な広告だけ。それよりもお客様と現場が繋がるために工場ツアーやイベントを行い、参加した方々一人一人の口コミでブランドが広がっていくような仕組みを作っています。

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マザーハウスのバッグ (mother-house.jpより)

Philotradeのこれから

Philotradeを設立して間もない私たちはどのようにLoviaや他の商品を日本の皆さんに広めていくか正直いって現在模索中です。

 

しかし、今の私たちにできることは以下のことだと考えています。

 

Philotradeは商品を取り扱う前に必ず生産者またはその関係者に会って話を聞きます。可能であればアトリエや工場を訪れたり、使われている素材は誰からどのように仕入れているのかをこの目で見てきます。この過程で私たちが感じたこと学んだことを商品の魅力と共にブログやSNS、対面方式で皆さんと共有していくことです。

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Loviaのアトリエ

だからLoviaのブランドを一つだけのイメージだけにはめ込まず、Loviaの商品自体を気に入っていただくことももちろん嬉しいし、鮭の皮を使っているLovia、またはヘルシンキのリサイクルセンターの取り組みの一環からLoviaを知っていただいても嬉しいです。このように様々な方面からLoviaというブランドを築きあげていきたいと考えています。そして購入していた方がLoviaのバッグによって昨日よりも自分がかっこよく思えたり、環境に良いことをしていると感じたり、この世界から一つ無駄を無くしたと感じていただけたら幸いです。

 

だから私たちはLoviaのバッグを持ち、さっそうと街を歩き、みなさんに「このバッグかっこいい。どこで買ったの?」と聞かれたら「かっこいいでしょう。このバッグはね…」と話し(続け?)ていきます。

 

最後に一言、このブログを読まれた方、どこかでPhilotradeについて聞かれた方、もし少しでも面白いなと思われたらどうぞご家族、お友達にシェアーをお願いいたします。

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次回はヘルシンキにあるLoviaを訪れた時にとても驚いたヘルシンキのリサイクルセンター事情について書いていきます。

 

参考サイト:

Business of Fashion (2017年11月16日) :

https://www.businessoffashion.com/articles/global-currents/japans-luxury-market-enters-a-new-era  

テスラ:

Forb (2014年2月24日): 

https://www.forbes.com/sites/scottdavis/2014/02/24/tesla-tesla-tesla-building-a-power--from-scratch/#3607266c7e31

マザーハウス

SELECK (2017年1月27日):https://seleck.cc/920

東洋経済(2014年1月29日):http://toyokeizai.net/articles/-/29212?page=4