ひとったび -人と旅と物語-

世界中の物語とPhilotrade最新情報をお楽しみください!

南アフリカのタウンシップでユニークな体験  〜Liziwes ゲストハウスステイ その1〜

南アフリカには“タウンシップ”と呼ばれる地域がいくつもあります。タウンシップとは主に19世紀の終わりからアパルトヘイト政策の終わりまで非白人達が強制的に住まわせられた地域です。

 

ケープタウンから車で20分程行った所にGugulethuというタウンシップがあり、去年のちょうど今頃Gugulethuの中にあるLiziwesゲストハウスに宿泊しました。HPを拝見するとアフリカンなお部屋の写真が載っていたのですが、実際行ってみるとなんと、建物の半分がない。リジウェイさんの旦那さんドナルドさん曰く、現在建て替え中で、予定が大幅に遅れているとのこと。「でも君たちの部屋はあるから安心して。」…と言われました。

f:id:philotrade:20180108130647j:plain

 

ゲストハウスはレンガを使って建てられています。実はドナルドさんがこちらのゲストハウスを建設する際、必要とされなくなったレンガをかき集め、一つ一つヤスリで磨き、丁寧に積み重ねて作り上げたそうです。今回も再び同じレンガを磨き、ゲストハウスを拡張するんだそうです。(もう素敵なゲストハウスが出来上がっていると思います。)とにかくリジウェイさんをはじめスタッフ全員が暖かく迎えてくれました。夜にはドナルドさんと他のゲストの方とリビングでのおしゃべり。そんな中ドナルドさんがアパルトヘイト時代頃の話をしてくれました。

 

f:id:philotrade:20180108130800j:plain

リジウェイさん(写真はhttp://blog.sa-venues.com/provinces/western-cape/liziwes-guest-house/から抜粋)

 

ドナルドさんはお母さん兄弟、祖父母と住んでいました。お父さんは強制労働に駆り出され、仕事のある街から街へと移動しなければなりませんでした。ドナルドさんの家族を初め当時の多くの非白人家族はお父さん、夫が一体どこにいるのか全く検討がつかなかったそうです。

それに男性だけの集団が長期間、街から街へと移動していれば、何が起こるか皆さんも容易に想像できるでしょう。そこに住む女性と関係を持ち、女性は妊娠。しかし、男性はその街での仕事が終われば次の街へと移動させられ、夫やお父さんがいない女性、子供がどんどん増えていったのです。

 

10代だったドナルドさんは家族を養うため一生懸命仕事をしたそうです。しかし、ドナルドさんがせっかく稼いだお金でお母さんはお酒を買い、ついにはアルコール中毒に(涙)。

 

ドナルドさんが20代の頃、ある夜知らない男性がドナルドさんの家を訪ねて来ました。その男性はドナルドさんのお母さん、兄弟のことをよく知っている人。怖くなったドナルドさんはおじいさんを起こしに行きました。

ところがその男性はドナルドさんが小さい頃強制労働に駆り出されたお父さんだったのです。ドナルドさんはいまさら家を訪ねて来た“自分のお父さん”にものすごく腹をたて、それ以来お父さんと会うことはありませんでした。

 

しかし、ドナルドさんは心の中は常にモヤモヤした感情があったそうです。

 

ある日、お父さんが亡くなったという知らせを受けました。

 

その途端、ドナルドさんは死んだ人を憎むのはやめよう。お父さんを「許そう」と決めたのです。するとずっと心の中にもちつづけていたモヤモヤがすっと消えて行ったそうです。

 

この話に感動したオランダからのゲストの方がドナルドさんの経験を本にまとめオランダで出版したそうです。出版記念のパーティーに出席するために、ドナルドさんは初めて飛行機に乗ってオランダに行きました。オランダのカフェで出版社の方と打ち合わせをしていると、たくさんの人からサインや写真を撮ってと言われたそうです。そんなに自分の本がオランダで売れているのかと思ったら、単にモーガン・フリーマンと勘違いされたとか…

             f:id:philotrade:20180108131021j:plain

オランダ人にモーガン・フリーマンに間違えられたドナルドさん(写真はhttps://www.iol.co.za/news/crime-courts/murder-is-killing-business-in-gugs-998972 から抜粋)

 

感動する話と笑える話でその夜は話がつきず…。

 

“「許す」ことはとても難しいことだけど、それができれば人生とても楽になれるよ”

という言葉がとても心しみました。

 

Gugulethuには皆さんに話したい話がまだまだたくさんあります!その続きはまた次回に…。

 

Liziwes Guest House 予約サイト:

https://www.sa-venues.com/visit/liziwesguesthouse/